チームが初めてデジタルワーカーに出会うとき、多くの場合「信頼できるのか?」という問いが出てきます。ひとつの問いのように聞こえますが、実際にはタスクごとに異なる問いです。ワーカーの仕事は複数のタスクの集まりであり、それぞれが異なる種類のリスクを伴うからです。
だからこそKAgentsでは、モードをワーカー単位ではなくタスク単位で設定します。コパイロットでは、ワーカーが作業を準備し、人が承認します。オートパイロットでは、ワーカーがお客様の設定した範囲内でタスクを単独で完了し、範囲外のことは人に引き継ぎます。同じワーカーが同じ日に両方を行うこともできます。
モードをタスクごとに決める理由
カスタマーサポート担当のワーカー、ユウスケを例に考えてみましょう。「注文した商品はどこですか?」という問い合わせに答えるには、注文を検索し、配送状況を確認して返信します。その回答は正しいか、誤っていても簡単に訂正できます。上限を超える返金は事情が異なります。資金が社外に出ていくため、その判断は貴社チームの誰かが下すべきです。同じワーカー、同じヘルプデスクでも、リスクの大きさはまったく違います。
このパターンはどの部署でも繰り返されます。営業ワーカーのミサキは、インバウンドのデモ依頼がお客様の条件を満たしていれば、ミーティングを予約できます。新規ターゲットアカウントへの最初のメールは話が別です。これまで接点のなかった相手に会社の名前で送られるため、まず営業担当が目を通します。財務ワーカーのリオは、ポリシーで定めた間隔で、期日を過ぎた請求書のリマインダーを送信できます。一方、支払い実行は必ず指名された承認者の承認を待ちます。
ワーカー全体にひとつのモードを設定すると、2つの悪い選択肢から選ぶことになります。誰も確認する必要のない作業も含めてすべてがレビュー待ちになるか、決して人を飛ばすべきでない作業も含めてすべてが単独で実行されるかです。
各タスクについて確認すべき4つの質問
判断の大部分は、4つの問いで済みます。スコアリングモデルは必要ありません。必要なのは、その業務をよく知る人です。
- うまくいかなかった場合に何が起き、元に戻せるか。下書きは編集できます。しかし、送信したメールは取り消せず、支払いを取り戻すのも困難です。元に戻しにくい操作ほど、長くコパイロットにとどめるべきです。
- ルールは文書化されているか。入力が明確で、ポリシーが文書化されているタスクは、オートパイロットの有力な候補です。答えが判断、文脈、関係性に左右されるタスクは、少なくとも現時点では候補になりません。
- 結果を受け取るのは誰か。自社のチャンネルに投稿する社内向けサマリーであれば、外部への影響は小さくなります。顧客、応募者、新規連絡先へのメッセージは、貴社を代表する発言になります。感情的な会話には人の対応が必要です。
- 案件はどの程度似ているか。ほとんどの案件が似通っていれば、ワーカーがうまく処理できているかどうかはレビューですぐにわかります。案件ごとに内容が異なる場合、レビューはいつまでも楽にならないため、そのタスクはずっとコパイロットのままが適しているかもしれません。
シンプルな整理方法
ワーカーに任せるタスクを、1行に1つずつすべて書き出します。それぞれの横に、4つの問いへの答えを書き込みます。元に戻せるかどうか、ルールが明文化されているかどうか、結果を受け取るのは誰か、定型的か多様か、です。
すべてのタスクはコパイロットから始まるため、このマップがタスクの開始地点を決めるわけではありません。マップが示すのは、どのタスクが後で切り替えの候補になり、どのタスクが決して切り替わらないかです。元に戻すことができ、ルールに基づき、定型的なタスクが最初の候補です。2つ以上の問いで条件を満たさないタスクは、レビューの実績が別の結論を示すまで、コパイロットのままにしておくべきです。
マップは、ワーカーのルールと一緒に保管してください。各タスクがなぜそのように実行されているのかを示すわかりやすい記録となり、誰かに尋ねられたときの話し合いも短くなります。
動かない線もあります
ただし、この判断の対象外となる操作もいくつかあります。KAgentsでは、支払処理と上限を超える返金には、必ず指名された承認者が必要です。これらをオートパイロットに切り替えることはできません。人に関する判断も同様です。人事担当のワーカーであるワタルは、貴社の基準に照らして応募者を選考し、一人ひとりについてメモを書きますが、次の選考に進む人やオファーを受ける人は人が決めます。
独自の固定ルールを追加することもできます。内定、クレジットの付与、新しい連絡先へのメールなど、任意の操作を機密扱いに設定できます。そうすると、タスクの他の部分がどのモードで実行されていても、その操作は指名された担当者の承認を待ちます。
線引きは、どちらの方向にも動かせる
準備が整ったタスクは、そのタスク単位で切り替えます。ワーカー全体を一度に切り替えるのは避けてください。オートパイロットでも、貴社が設定した金額、宛先、チャネル、時間帯というガードレールの範囲内で動作します。ルールから外れる案件は、それまでの経緯のまとめとともに担当者に引き継がれます。すべての操作が記録されるため、ワーカーが何を読み取り、何を変更し、どのルールが適用されたかを確認できます。
線は元に戻すこともできます。新しい返金ポリシー、製品の発売、繁忙期などによって、定型的なタスクが再びダブルチェックを必要とするものに変わることがあります。コパイロットに戻すのに、プロジェクトを立ち上げる必要はありません。タスクのモードはいつでも変更できます。失敗ではなく、通常のメンテナンスとして捉えてください。
時間とともにマップは変わります。それこそが狙いです。判断はワーカー全体について一度きりで下されるものではありません。タスクごとに、その業務を担う人たちによって下されます。
念頭にある積み残しの業務があれば、そのタスクリストを持ってデモにお越しください。タスクごとに一緒に確認し、それぞれがどこから始まり、次にどこへ進めるかを整理します。
名前とグリフは、ソフトウェアエージェントのペルソナです。誰が何を担当しているかを、チームが把握しやすくなります。